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こころとからだの自然を呼び覚ます

2026/9/2

とつぜん交感日記

交感日記  アンナさんへ

子どもが生まれてから、毎朝一緒にNHKのEテレを観ている。およそ30年ぶりだ。

保育園へ子どもを連れていく直前、8時25分から流れているのが『おじゃる丸』だ。おじゃる丸は(おそらく)平安貴族の子どもで、電ボという(おそらく)ホタルを連れ歩いている。このおじゃる丸が月光町という現代日本の街の住人たちといろんなことをするアニメだ——と書いても、『おじゃる丸』を観たことがない人からすればよくわからないだろう。しかし安心してほしい。数カ月、毎日のように観ている僕も、『おじゃる丸』がなんなのかよくわからないのだ。

設定の説明に「(おそらく)」という言葉を連続して使ったことからもわかる通り、まず僕はおじゃる丸が何者なのかわかっていない。電ボにいたっては、どれほどの知的能力があるのか(そもそも虫なのか)もわかっていない。『おじゃる丸』を解釈する上でさらにややこしいのは、月光町ではなんの断りもなく鬼の3人組が登場したりもする。電ボが普通に飛んでいることが許されているのは百歩譲っても、人外であるはずの鬼がどこから来たのか、どういう理屈で街に溶け込んでいるのかもわからない。もっとややこしい話をすると、唐突に昔話やSFが始まったり、異空間を舞台にした話が始まったり、平安時代が舞台になったり、平安時代を舞台にした『おじゃる源氏』という源氏物語のパロディ作品が放送されたり、作中に郷ひろみが出てきたり、とにかくどういう設定のどういうリアリティなのかがわからない。オープニング曲には、おじゃる丸の両親やおじゃる丸が居候している家の子どもが出てくるのだが、本編に登場しているのを観たことがないので、彼らが何者なのかは未だにわかっていない。

というように、『おじゃる丸』は非常に難解なアニメなのだ。最近会った人にはこういった疑問(そもそもおじゃる丸は何者でどんな目的があるのか。平安貴族がなぜ現代にいるのか。電ボや鬼は何者なのか)をぶつけている。しかし不思議なことに、『おじゃる丸』を観ていた人は多いのだが、僕の質問に答えられた人はひとりもいない。

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